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最新号 2025年11月12日 Vol.668
lifestyle
追悼・広島太郎
9月下旬のこと、広島太郎が亡くなったと聞いた。少し前から路上に姿が見えず、闘病中という噂を漏れ聞いていたので、驚きよりも静かな喪失感がじわりと沁み入ってきたが、そのニュースがSNSはともかくとして、Yahoo!ニュースにまで取り上げられたことには驚いた。「広島太郎」と言って、ああ、と頷けるひとが世の中にどれくらいいるだろうか。 昭和後期から令和の現在に至るまで広島市に暮らすひとびとにとって、広島太郎は市長よりも知事よりもずっと身近な存在だったし、「いつもそこにいるひと」として、風景の一部でもあった。
travel
旅の再開 モンゴルへ 写真・文:ERIKO(定住旅行家・モデル)
女性は、人生に柔軟になっていく── ここ数年で大きく変わったわたしの生活。妊娠、結婚、そして出産。 母になるというのは、社会のリズムからいったん降りることだ。 人生のほどんどを旅に費やしてきたわたしにとって、それは葛藤であり、大きな問いだった。ざっくりとした人生設計では、わたしは結婚もせず、子どもも持たず、旅の人生で一生を終える予定だったからなおさらである。
food & drink
世界の中のインド亜大陸食紀行/日本編 インド菓子曼荼羅② (写真・文:小林真樹 / 編集:島田真人)
日本にご当地菓子があるように、インド亜大陸にも菓子の地域性がある。前回のリポートでは「北インドからパキスタンにかけての食文化が似ている」と書いたが、インド菓子は大きく〈北インド・パキスタン〉、〈南インド〉、そして〈ベンガル・バングラデシュ〉の三つの文化圏に分類出来る。このうち最も種類が多く、菓子作りの盛んなのがベンガル・バングラデシュ圏である。インド国内を旅すると、主要都市の繁華街には「ベンガル」の地名を冠した菓子屋がたいていある。つまりそれだけ菓子どころとして有名なのだ。
design
デザインの世間体 050 文化未満! (写真・文:若生友見)
この連載もついに50回目となりました! ここで改めて自己紹介するのもいいのではないかと思い、いつも以上に自分のことを書こうと思います。 11年前の11月に地元・宮城まで都築さんが来てくださり、ROADSIDERS' weekly Vol.145にて私の初めてのインタビュー記事を世に出していただきました。 そのときは高校生くらいから20代までの話をさせてもらいましたが、今回はもう少し遡ります。 私の作品を見てくれた人から、よく「どうしてこういうもの(ネタ)を見つけられるんですか?」「どういうときにネタが思いつくんですか?」と聞かれることがあるのですが、その答えになりそうなものは、幼少期の生育環境が大きいと思うからです。
art
暗黒絵日記 のり子の夢は夜ひらく 106 ゲーセン (画・文:新開のり子)
インベーダーゲームが流行ったときはテーブル型のゲームが主流でした。 手元の、丸いレバーを上下左右自由自在に動かし、ボタンを押すとミサイルを発射させることができました。 ボタンを連打すると素早くミサイルが発射します。 ゲーム音もとても面白く、ゲームオーバーになると、とてもがっかりしました。 テーブル型のゲームが置いてある店はゲームセンターではなく、ゲーム喫茶と呼ばれていました。テーブルの上に飲み物や灰皿が置いてありました。 近所にできたゲーム喫茶はゆるく、子どもでも入れたので、雨の日は入り浸っていました。いつの間にか不良の溜まり場になってしまい、ゲーム喫茶は行かなくなりました。
lifestyle
おいでよヘンタイの森 43 mimiのSになったきっかけを作った人物たち(前編) mimi(会社経営&フリー女王様)
ありがとう しょうちゃん そう言っておきます このしょうちゃんという人物は2人いまして 一人はおっぱぶで働いていた女の子 一人は地元で知り合った男の子 おっぱぶのしょうちゃんは、いわゆるギャルなヤンキー 真っ黒でヤンキー座りしてタバコ吸っている 典型的なヤンキー 「彼氏がシンナーでらりってるから なんもわかんないとおもって 金玉に根性焼きしたぁ~」 とか言っちゃう感じ
AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合いありがとうございました。気に入ってもらえた記事、あったでしょうか。
BACKNUMBERS
バックナンバー
2025年10月22日 Vol.666
movie
中国抗日映画の現在地 (写真・文:水野衞子)
art
トビリシより愛を込めて
food & drink
世界の中のインド亜大陸食紀行/日本編 インド菓子曼荼羅① (写真・文:小林真樹 / 編集:島田真人)
2025年10月15日 Vol.665
2025年10月08日 Vol.664
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BOOKS
ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)
ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。
本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。
旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。
ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)
稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。
1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!
ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)
プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。
これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。
ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)
書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい
電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。
ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)
伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!
かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。
ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)
――ラブホの夢は夜ひらく
新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!
ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)
――秘宝よ永遠に
1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!
捨てられないTシャツ
70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。
圏外編集者
編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。
ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014
こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。
独居老人スタイル
あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。
ヒップホップの詩人たち
いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。
東京右半分
2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!















