travel

見世物に魅せられて――見世物大博覧会@国立民族学博物館

大阪モノレールを万博記念公園駅で下車。ずいぶん汚れてしまった太陽の塔を横目で見ながら公園をずずっと奥に進むと、国立民族学博物館の大きな建物が見えてくる。通称「ミンパク」ではいま注目の展覧会『見世物大博覧会』を開催中(11月29日まで)。英語のタイトルが「アメイジング・ショウ・テンツ・イン・ジャパン」とされていることからも明らかなように、この珍しい、そして画期的な展覧会は、ショウ・テント=仮設の小屋...

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LATEST ISSUE
最新号 2017年04月26日 Vol.257

travel

ディープ・コリアふたたび 01 下関~関釜フェリー~釜山(画・写真・文:幻の名盤解放同盟)

『深夜特急』『全東洋街道』・・それぞれの時代にそれぞれの決定的な旅の書があった。そしてバブル景気に日本中が踊ろうと腰を浮かせたときに、「踊れなかった者たち」を闇へと誘い込んだ『ディープ・コリア』の刊行から、今年は30年目にあたる。いま行くしかない、という思いに駆られ幻の名盤解放同盟の3名――根本敬・湯浅学・船橋英雄――はふたたび、海を渡り大韓民国へと向かう。これから始まる長い連載は、30年の時を経て変わった韓国と変わらぬ韓国をさまよう、海を越えてつながる時空の巻き戻しと早送りの体験になるはずだ。

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art

房総の三日月

千葉県市原市、と言われてピンとくるひとはどれくらいいるだろうか。ジェフユナイテッド? ぞうの国? 鉄ちゃんなら可愛らしい小湊鐵道を思い出すかもしれない。房総半島のほぼ中央に位置する市原市は、市制施行50周年を記念して2014年にアートイベント「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」を開催。いま、その2回目となる「いちはらアート×ミックス2017」が開かれている。別に国際的ならいいというわけではないけれど、今回は外国からの参加作家がロシア人アーティストひとりだけという、ぐっとドメスティックな顔ぶれ。車なら東京都心から1時間半足らずなのに、点在する会場を電車とバスを乗り継いで回るのはかなり困難が伴うアクセスの不便さ。正直言って町おこしアートイベントの典型的な失敗例というか・・・あまりお勧めできるような内容ではないのだが、にもかかわらず今週みなさまをお連れするのは、唯一の外国人参加作家であるレオニート・チシコフ(Leonid Tishkov)を紹介したいから。

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fashion

アリス・イン・フューチャーランド 第2回(文:サイトウケイスケ)

「渋原」(渋谷~原宿間)や高円寺を揺り籠に育ちつつある新種の「カワイイ」生きものたち。先週に続いてのフィールドワークは、案内役をつとめてくれる画家・サイトウケイスケの自己紹介から始めよう。さて、サイトウケイスケは1982年山形市生まれのアーティスト。2013年に『ヒップホップの詩人たち』のトークで声をかけてくれたのが、知り合うきっかけだった。――こんにちは。サイトウケイスケと申します。山形出身の音楽好きな絵描きです。小さいころからチラシの裏や授業中のノートに落書きばかりしていました。高校時代は音楽にのめり込み、パンクバンドのフライヤーの質感に憧れ、NIRVANAを崇拝していました。高校3年生でようやくバンドを組み、オリジナルの曲を作って叫んでいましたが、「これ以上叫んだらポリープできるぞ」と耳鼻咽喉科の先生に言われて、歌うことを断念。

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travel

Back in the ROADSIDE USA 31 Salvation Mountain, Niland, CA

始めるときにはまるで全体像がつかめていなかったのが、最初に劇的な「出会い」があって、それからの取材の広がりをいきなり確信する、そういうキックスタート的な出会いがずいぶんあった。『TOKYO STYLE』のときはそれが美大生兄弟が住む木造アパートだったし、『珍日本紀行』のときは三重県鳥羽の秘宝館だった。そして『ROADSIDE USA』ではカリフォルニア・モハベ砂漠の片隅にある「サルべーション・マウンテン」で、その出会いが8年近くにおよぶアメリカ合衆国50州をめぐる旅の原動力になったのだった。こんなふうに生きている人間がいるのに、自分もやらないでどうする、という。今週は僕にとってアメリカでいちばん大切な場所のひとつ、サルべーション・マウンテンにお連れする。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合いありがとうございました。そうとう大盤振る舞いの内容でしたが、気に入っていただけたでしょうか。

『ディープ・コリアふたたび』は、基本的に隔週連載になります。あの一冊で人生航路を踏み外した者のひとりとして、30年目にして再訪旅行記をメールマガジンで掲載できるのは光栄であり、幸運でもあります。幻の名盤解放同盟にとことんお付き合いしながら、じっくり連載を続けていくつもりなので、お付き合いよろしくお願いします!

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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