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スナックショット 27 徳島・高知(平田順一)

どうも平田です。今回も遍路さながらに四国のスナックを巡りますので、よろしくお付き合い願います。最近新潮社から出た大竹伸朗さんのエッセイ集「ビ」を読んでいますが、伝統と権威を誇る美術展と宇和島のカラオケスナックを俎上に並べて美意識を考察する「スナック『日展』」の一文は、スナック街に惹かれて写真を撮っている自分の、うまく説明できない思いが文章化されているみたいで嬉しかったです。2001年夏、自分は信号...

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最新号 2016年05月25日 Vol.213

travel

海辺の町のロウ人形館

南インド・ケララ州のコーチン(コチ)は、アラビア海に面した大都市。観光のメインとなる旧市街フォートコーチンと川を隔てた、新市街にある「ケララ州で2番目に大きいショッピングモール」というオベロンモールの3階に『スニルズ・セレブリティ・ワックス・ミュージアム(Sunil's Celebrity Wax Museum)』があった。旧市街の美しいポルトガル建築や、『地獄の黙示録』気分に浸れるバックウォーター・クルーズとかを取材しとけばいいものを、なぜに南インドまで来てロウ人形館を・・・と思わなくもないが、ロードサイダーズなんだからしょうがないです!

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travel

昼下がりのインディアン・コーヒーハウス

インドを旅するひとの多くが抱く不安、それが「腹具合」であることは、インド通にも異論がないだろう。体温以上の気温のなか、ふだん食べ慣れないスパイシーなインド料理を毎日食べていれば、どんなに丈夫な胃腸でも疲れが溜まるはず。ディスカバリーチャンネルで世界中の庶民の料理を食べ歩く人気番組『アンソニー世界を喰らう』を、もう10年以上も続けているシェフ兼作家のアンソニー・ボーデインによれば、「スタッフのなかでいちばん食あたりになりやすいのは、屋台料理や地元料理におじけづくタイプ、そういうやつに限ってホテルの朝食バイキングで腹を壊す」らしい。ま、そうは言っても、ベテラン旅人ですら「下痢の洗礼」をいちども受けずに長期間、インドを旅することは難しいはず。数日間のパック旅行ならともかく、ある程度の期間インドを旅する場合、否応なくヘビーローテーションすることになる店がある。それが「インディアン・コーヒーハウス」だ。

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fashion

捨てられないTシャツ 42

PR-y/40歳男性(キュレーター)/広島県生まれ。家の裏はヤクザの事務所で、周囲は飲み屋や風俗街が並ぶ環境で育つ。家の前はポルノ映画館で、小さい頃から常に女性の裸の写真を目にしてきたため、エロに対する免疫力が薄れ、あまり興味関心を持てないでいた。少年時代は野球チームに所属し活躍。通っていた体操教室ではバク転をこなすなど、人前にスポーツもやっていたが、集団行動が苦手で次第に「週刊少年ジャンプ」の漫画を読み漁ったり、ファミコンゲームに熱中したりするインドアな子どもになっていった。

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art

アウトサイダー・キュレーター日記 15 小林伸一(写真・文:櫛野展正)

横浜市の西区と保土ケ谷区をまたにかける洪福寺松原商店街。ダンボールを屋根に積み上げた光景が名物の外川商店をはじめ、あたたかい下町人情が漂い、「ハマのアメヨコ」としていつも賑わいをみせている。その商店街の中にある総菜店「京町屋」で、なぜかいつも自分のメガネを中性洗剤で洗ってもらっているという人に出逢った。この店の常連でもある小林伸一さんだ。そのメガネは、とても変わっている。レンズはセロハンテープで固定され、耳にかける部分は何重にもガムテープが巻かれていた。

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ジワジワ来る関西奇行 07 伝統工芸の街・京都西陣で出会った歌う畳職人(写真・文:吉村智樹)

再婚を機に大阪から京都へ移り住んで4年になる。しかし、いまだに僕は京都についてなにも知らない。ある日、僕はキッチンのダイニングテーブルで、ぱらぱらと週刊誌のページをめくっていた。ページがちょうど藤原紀香と片岡愛之助の入籍を伝える記事に留まったところで、妻がこう言った。妻「藤原紀香ってむかし、『西陣織会館』の着物ショーのバイトをやっとったんやで」

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music

電子たくあんの夜

このメルマガが始まって間もない、2012年4月4日号で初めて紹介した、福岡県大牟田市のノイズバンド「電子たくあん」を覚えてらっしゃるだろうか。当時、高校2年生だった驚異のドラマー・村里杏をフィーチャーした電子たくあんは、そのあとも幾度か記事に取り上げたり、DOMMUNEスナック芸術丸にも出演してもらった。あれからもう4年、現在も電子たくあんは活動継続中だ。村里杏ちゃんは他にもさまざまなユニットに参加したり、ソロ・ライブもやったりと、相変わらずエネルギッシュなプレイを続けている。

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AFTER HOURS
編集後記 : 今週も最後までお付き合い、ありがとうございました! 気に入ってもらえた記事、気になった場所、ありましたか。

先週土曜日は鳥取市の「池本喜巳・小さな写真美術館」で、トークをやらせてもらいました。当日は鳥取の街なかでお祭り、さらに駅前で地ビール祭り、というイベント重複日でしたが、その名のとおり可愛らしい会場に、満員のお客さんが来てくれました。ご参加いただいたみなさん、どうもありがとう! 今週末は広島県福山市でトークやります。こちらもよろしく! 先週、今週とインドの記事をお届けしました。急ぎ足で回ったゴールデンウィークのインドは、選挙運動の真っ盛り。5月15日に投票が行われた連邦下院(ローク・サバー)選挙で、結果は現与党の国民会議派の大勝利に終わったそう。

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BOOKS

圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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