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AFTER HOURS
編集後記

2023年12月13日 Vol.576

最後までお付き合いありがとうございました。今週もやっぱりメガ盛りになってしまいましたが、気に入ってもらえた記事、あったでしょうか。

1記事目の「日曜の制作学」取材に閉幕近くの鞆の津ミュージアムに駆け込んだのが先週金曜日。久しぶりの鞆の浦散策もできず1泊の慌ただしい出張でしたが、帰ってきて急いで記事の準備をしつつ、金曜から日曜まで3日間開催されていた「第63回全国矯正展(全国刑務所作業製品展示即売会)」の最終日にも駆け込んできました。



刑務所でつくられる矯正製品が好きすぎて、いまはなきアスペクトから『刑務所良品』を出版したのが2008年。それからもなるべく毎年足を運ぶようにしてます。例年、全国矯正展は6月に竹橋の科学技術館で開催されてきたのですが、今年は有楽町の国際フォーラムで12月開催へと変更。科学技術館のひなびた雰囲気も大好きだったけれど、国際フォーラムの広い会場に移って、すごく見やすくなりました。地下鉄の有楽町駅直結だし。


会場レイアウト、イベントなども充実! VRコーナーでの刑務所バーチャル体験「プリズンアドベンチャー」も試してみたかった!


会場を見おろしたところ


広々と回遊しやすい会場


ステージ上では機動隊の精鋭による「特別警備活動要領等披露」が熱演中


法務省、警視庁、陸上自衛隊の車両展示も人気。ジープもバイクも乗って記念撮影させてもらえる。公式XやインスタへのQRコードもあり・・・・・・


パジェロがベースの1/2トントラック


パトカーはフェアレディZ、マニアックなnismo系。後ろのブルーの車両は特別機動警備隊指揮官車。こちらはマツダCX-8


いろんなブースも楽しい。法務省食堂・霞ヶ関一丁目食堂では網走監獄和牛弁当が売れてました!


家族連れにも人気の各種体験コーナー。沖縄刑務所の紅型絵付け体験


府中刑務所ではクレヨンのお絵描きトートをその場でつくってもらえる


レーザー彫刻でミニ拍子木を作成! 黒檀660円、花梨550円・・・安すぎる


機能工場作業体験コーナー。全国の刑務所では受刑者の高齢化が大きな問題となっているだけに、こちらでは機能向上作業として、ブロック折り紙のワークショップが!


ものすごく熱心な参加者たち


各刑務所のブースが並ぶショッピングコーナーは終日大盛況


家具コーナーの華は毎年、豪華な御神輿。手前の子ども神輿は95万円、奥の2尺神輿は425万円、どちらも富山刑務所製


刑務所でつくられる家具類はシンプルで堅牢で、ほんとにおすすめ。長年のファンも多い


そして楽しみなのがお国自慢、というか各地の刑務所独自の製品ラインナップ


こちら沖縄刑務所の「南獄アロハ」!3500円


靴づくりに定評ある徳島刑務所。ここの革靴はすごく履き心地良くて、以前は毎年のように一足ずつ買ってました


刑務所製品界最大のヒットメーカーに登りつめた函館少年刑務所。おなじみマル獄ロゴの商品がずらりと並ぶ




「かにとりけん ウェルカニキャンペーン」の法被を着用した職員のみなさん


松江刑務所製のクラフトバッグ(というんですね)、内側のカバーはなんとドクロマーク笑


『刑務所良品』でも取材、得がたい体験をさせてもらった岩国刑務所は、中国地区唯一の女子刑務所


「かわいらしい製品をつくってるうちに、受刑者の顔つきが優しくなってくるんですよ」という刑務所長の言葉を思い出す


特別展示販売されていた上川大切酒造(網走)のブースには、網走刑務所の受刑者がつくった木桶で仕込んだ日本酒「網走 木桶仕込み」が並んでいた


革製品で定評、というか独創的なデザインが特徴の前橋刑務所では、今年もクリエイティブな長財布を発見・・・・・・6600円という値段にスルーしかけたけど、けっきょく戻って買っちゃいました(『刑務所良品』では前橋刑務所のレンガ塀をモチーフにした革製ティッシュケースを紹介)


さらに独自デザインの小物ケース「NikuQ」・・・・・・福岡の麓刑務所(九州唯一の女子収容施設)製


毎年楽しみな受刑者の創作展示コーナー


《僕たちが超えた壁はいつか僕たちを守る壁になる・少年と流星(なみだ)》島根あさひ社会復帰促進センター、F・J作
「少年と流星(なみだ)が本当の作品名で作品名も作品の一部で名も絵の各部全てに意味があり流星の当て字をなみだにした理由も絵と一緒に想像してほしい。それが僕の美術であり芸術の一つの醍醐味だと思うから。」


《まわりの記憶~失くしたモノと彼方の希望》岡山刑務所、N・H作
「昔観た映画『ひまわり』で広大なひまわり畑が他国の軍隊に蹂躙され、多くの命が失われていく現状に心痛み、現地の人達には悲しみの中、平和への希望を失わないで欲しいと願い、避難中の若い母と子供に思いを託し描きました。」


例年以上に充実展示だった少年院コーナー。少年院は2023年に創立100周年を迎えたのだった


《生命(イノチ)》M・M作、丸亀少女の家


《陶芸科実習》O・R作、愛知少年院


「100th ANIVERSARY」と刺繍されたレース編み、丸亀少女の家


紅型《自分の手で創り上げる夢》沖縄女子学園


創立100周年記念企画の文芸作品も読みごたえあり!








少年院100年の歴史を写真で振り返るパネル展示









そしてある意味、いちばんすごかったのが最終日の撤収風景。最終日は15時に終了だったのだが、一般の販売フェアとは正反対、すでに15時前から慌ただしく店じまいが始まり、15時05分にはご覧のようにあらかた撤収作業が終了。さすがの統制力!


今年の戦利品、けっきょく買ってしまった前橋刑務所のドクロ柄財布。長財布って使ったことないけど


裏面、売り子のおねえさんも「おもしろい柄でしょ~」と絶賛


麓刑務所の「肉球」ポーチ。スマホとか入れるんだろうけど・・・・・・使う勇気がない

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BOOKS

ROADSIDE LIBRARY
天野裕氏 写真集『わたしたちがいたところ』
(PDFフォーマット)

ロードサイダーズではおなじみの写真家・天野裕氏による初の電子書籍。というか印刷版を含めて初めて一般に販売される作品集です。

本書は、定価10万円(税込み11万円)というかなり高価な一冊です。そして『わたしたちがいたところ』は完成された書籍ではなく、開かれた電子書籍です。購入していただいたあと、いまも旅を続けながら写真を撮り続ける天野裕氏のもとに新作が貯まった時点で、それを「2024年度の追加作品集」のようなかたちで、ご指定のメールアドレスまで送らせていただきます。

旅するごとに、だれかと出会いシャッターを押すごとに、読者のみなさんと一緒に拡がりつづける時間と空間の痕跡、残香、傷痕……そんなふうに『わたしたちがいたところ』とお付き合いいただけたらと願っています。

特設販売サイトへ


ROADSIDE LIBRARY vol.006
BED SIDE MUSIC――めくるめくお色気レコジャケ宇宙(PDFフォーマット)

稀代のレコード・コレクターでもある山口‘Gucci’佳宏氏が長年収集してきた、「お色気たっぷりのレコードジャケットに収められた和製インストルメンタル・ミュージック」という、キワモノ中のキワモノ・コレクション。

1960年代から70年代初期にかけて各レコード会社から無数にリリースされ、いつのまにか跡形もなく消えてしまった、「夜のムードを高める」ためのインスト・レコードという音楽ジャンルがあった。アルバム、シングル盤あわせて855枚! その表ジャケットはもちろん、裏ジャケ、表裏見開き(けっこうダブルジャケット仕様が多かった)、さらには歌詞・解説カードにオマケポスターまで、とにかくあるものすべてを撮影。画像数2660カットという、印刷本ではぜったいに不可能なコンプリート・アーカイブです!

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ROADSIDE LIBRARY vol.005
渋谷残酷劇場(PDFフォーマット)

プロのアーティストではなく、シロウトの手になる、だからこそ純粋な思いがこめられた血みどろの彫刻群。

これまでのロードサイド・ライブラリーと同じくPDF形式で全289ページ(833MB)。展覧会ではコラージュした壁画として展示した、もとの写真280点以上を高解像度で収録。もちろんコピープロテクトなし! そして同じく会場で常時上映中の日本、台湾、タイの動画3本も完全収録しています。DVD-R版については、最近ではもはや家にDVDスロットつきのパソコンがない!というかたもいらっしゃると思うので、パッケージ内には全内容をダウンロードできるQRコードも入れてます。

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ROADSIDE LIBRARY vol.004
TOKYO STYLE(PDFフォーマット)

書籍版では掲載できなかった別カットもほとんどすべて収録してあるので、これは我が家のフィルム収納箱そのものと言ってもいい

電子書籍版『TOKYO STYLE』の最大の特徴は「拡大」にある。キーボードで、あるいは指先でズームアップしてもらえれば、机の上のカセットテープの曲目リストや、本棚に詰め込まれた本の題名もかなりの確度で読み取ることができる。他人の生活を覗き見する楽しみが『TOKYO STYLE』の本質だとすれば、電書版の「拡大」とはその密やかな楽しみを倍加させる「覗き込み」の快感なのだ――どんなに高価で精巧な印刷でも、本のかたちではけっして得ることのできない。

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ROADSIDE LIBRARY vol.003
おんなのアルバム キャバレー・ベラミの踊り子たち(PDFフォーマット)

伝説のグランドキャバレー・ベラミ・・・そのステージを飾った踊り子、芸人たちの写真コレクション・アルバムがついに完成!

かつて日本一の石炭積み出し港だった北九州市若松で、華やかな夜を演出したグランドキャバレー・ベラミ。元従業員寮から発掘された営業用写真、およそ1400枚をすべて高解像度スキャンして掲載しました。データサイズ・約2ギガバイト! メガ・ボリュームのダウンロード版/USB版デジタル写真集です。
ベラミ30年間の歴史をたどる調査資料も完全掲載。さらに写真と共に発掘された当時の8ミリ映像が、動画ファイルとしてご覧いただけます。昭和のキャバレー世界をビジュアルで体感できる、これ以上の画像資料はどこにもないはず! マンボ、ジャズ、ボサノバ、サイケデリック・ロック・・・お好きな音楽をBGMに流しながら、たっぷりお楽しみください。

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ROADSIDE LIBRARY vol.002
LOVE HOTEL(PDFフォーマット)

――ラブホの夢は夜ひらく

新風営法などでいま絶滅の危機に瀕しつつある、遊びごころあふれるラブホテルのインテリアを探し歩き、関東・関西エリア全28軒で撮影した73室! これは「エロの昭和スタイル」だ。もはや存在しないホテル、部屋も数多く収められた貴重なデザイン遺産資料。『秘宝館』と同じく、書籍版よりも大幅にカット数を増やし、オリジナルのフィルム版をデジタル・リマスターした高解像度データで、ディテールの拡大もお楽しみください。
円形ベッド、鏡張りの壁や天井、虹色のシャギー・カーペット・・・日本人の血と吐息を桃色に染めあげる、禁断のインテリアデザイン・エレメントのほとんどすべてが、ここにある!

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ROADSIDE LIBRARY vol.001
秘宝館(PDFフォーマット)

――秘宝よ永遠に

1993年から2015年まで、20年間以上にわたって取材してきた秘宝館。北海道から九州嬉野まで11館の写真を網羅し、書籍版では未収録のカットを大幅に加えた全777ページ、オールカラーの巨大画像資料集。
すべてのカットが拡大に耐えられるよう、777ページページで全1.8ギガのメガ・サイズ電書! 通常の電子書籍よりもはるかに高解像度のデータで、気になるディテールもクローズアップ可能です。
1990年代の撮影はフィルムだったため、今回は掲載するすべてのカットをスキャンし直した「オリジナルからのデジタル・リマスター」。これより詳しい秘宝館の本は存在しません!

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捨てられないTシャツ

70枚のTシャツと、70とおりの物語。
あなたにも〈捨てられないTシャツ〉ありませんか? あるある! と思い浮かんだあなたも、あるかなあと思ったあなたにも読んでほしい。読めば誰もが心に思い当たる「なんだか捨てられないTシャツ」を70枚集めました。そのTシャツと写真に持ち主のエピソードを添えた、今一番おシャレでイケてる(?)“Tシャツ・カタログ"であるとともに、Tシャツという現代の〈戦闘服〉をめぐる“ファッション・ノンフィクション"でもある最強の1冊。 70名それぞれのTシャツにまつわるエピソードは、時に爆笑あり、涙あり、ものすんごーい共感あり……読み出したら止まらない面白さです。

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圏外編集者

編集に「術」なんてない。
珍スポット、独居老人、地方発ヒップホップ、路傍の現代詩、カラオケスナック……。ほかのメディアとはまったく違う視点から、「なんだかわからないけど、気になってしょうがないもの」を追い続ける都築響一が、なぜ、どうやって取材し、本を作ってきたのか。人の忠告なんて聞かず、自分の好奇心だけで道なき道を歩んできた編集者の言葉。
多数決で負ける子たちが、「オトナ」になれないオトナたちが、周回遅れのトップランナーたちが、僕に本をつくらせる。
編集を入り口に、「新しいことをしたい」すべてのひとの心を撃つ一冊。

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ROADSIDE BOOKS
書評2006-2014

こころがかゆいときに読んでください
「書評2006-2014」というサブタイトルのとおり、これは僕にとって『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(2008年)に続く、2冊めの書評集。ほぼ80冊分の書評というか、リポートが収められていて、巻末にはこれまで出してきた自分の本の(編集を担当した作品集などは除く)、ごく短い解題もつけてみた。
このなかの1冊でも2冊でも、みなさんの「こころの奥のかゆみ」をスッとさせてくれたら本望である。

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独居老人スタイル

あえて独居老人でいること。それは老いていくこの国で生きのびるための、きわめて有効なスタイルかもしれない。16人の魅力的な独居老人たちを取材・紹介する。
たとえば20代の読者にとって、50年後の人生は想像しにくいかもしれないけれど、あるのかないのかわからない「老後」のために、いまやりたいことを我慢するほどバカらしいことはない――「年取った若者たち」から、そういうスピリットのカケラだけでも受け取ってもらえたら、なによりうれしい。

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ヒップホップの詩人たち

いちばん刺激的な音楽は路上に落ちている――。
咆哮する現代詩人の肖像。その音楽はストリートに生まれ、東京のメディアを遠く離れた場所から、先鋭的で豊かな世界を作り続けている。さあ出かけよう、日常を抜け出して、魂の叫びに耳を澄ませて――。パイオニアからアンダーグラウンド、気鋭の若手まで、ロングインタビュー&多数のリリックを収録。孤高の言葉を刻むラッパー15人のすべて。

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東京右半分

2012年、東京右傾化宣言!
この都市の、クリエイティブなパワー・バランスは、いま確実に東=右半分に移動しつつある。右曲がりの東京見聞録!
576ページ、図版点数1300点、取材箇所108ヶ所!

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東京スナック飲みある記
ママさんボトル入ります!

東京がひとつの宇宙だとすれば、スナック街はひとつの銀河系だ。
酒がこぼれ、歌が流れ、今夜もたくさんの人生がはじけるだろう、場末のミルキーウェイ。 東京23区に、23のスナック街を見つけて飲み歩く旅。 チドリ足でお付き合いください!

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